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求人広告のキャッチコピー作成などを経てフリーのライターに-佐藤芽衣さん

就職や人事、化粧品や金融のキャッチコピー、WEB記事を作成 

今年の春、2018年4月からフリーランスのライターとなった、佐藤芽衣(さとうめい)さんにインタビューしました。

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左がめいちゃん、右が私。梅雨明けの晴天の下で

photo by 小西隆博

 

大学卒業後は幅広く知られている求人広告の会社に就職し、キャッチコピー作成などの仕事に従事。2社目では人事の仕事。「佐藤さんにキャッチコピーを書いて欲しい」という依頼があったことがきっかけとなり、今はフリーランスのライターとして、キャッチコピーやWEB記事の作成をしています。

詳細はめいちゃんのFacebookにて →【ご報告】|Facebook 

 

会社を辞める前の3月にめいちゃんに会ったときは、不安しかないっていう話をしてたけど・・・

ほんと眠れなかったです。

はっ、お金大丈夫かなって目が覚めることが何度もあって。

リアルな恐怖体験だなぁ。

でもそこは、今は乗り越えたので。

 

フリーになってますます、清くたくましく愛おしくなっためいちゃんにお話を聞きました。 

 

求人広告のキャッチコピーを作成

はる:求人広告の会社でどんなことやってたの?

めい:募集をすることになった企業に、どういう人が合っているか取材に行って広告を作っていました。接客が中心のお店だともくもく静かな人が採用されても合わないので、その仕事に合うような人に応募してもらえるように、明るい言葉で。

はる:びっくりマークいっぱいつけたりとか。

めい:プライベートも楽しんじゃお!キラキラキラー°˖✧みたいな。エンジョイしている女子向けだとそういうのを書いていました。

はる:人事の方とお話させてもらって、それを持ち帰って文章を書いてたってこと?

めい:そうですね。ある塗装会社さんでは壁にペンキを塗ったりする仕事内容で、肉体労働と聞くと若い人はやりたがらないし、他のサイトで募集を出したけれど応募がないと悩んでいたんです。じゃあ思いっきりコンセプト変えましょうと提案して、「塗装ってアートだ」というキャッチコピーでやったら採用が決まったんです。

はる:へー!すごい!!

めい:イメージと違う細身の人が採用されたので、しまった・・・と思ったんですけど。でも続けてくれてるんだよ、がんばってるんだよって言っていただいて、よしっ!と。

 

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いい話だけどおもしろい。そういうの聞いたら広告作ってる側としてはめっちゃ嬉しいだろうなぁ。

photo by 小西隆博

 

はる:キャッチコピー、私にとっては未知の領域で。1つのコピーを決めるのに100個考えるなんていう話も聞いたことがあるけど。

めい:人それぞれですけど、私はキャッチコピーはひらめきがけっこう大事かなと思っています。たくさん書いても似たキャッチコピーしか出てこないこともあるし、30分くらいで1,2個すごくいいコピーが書ければ、そっちの方が〇かなーって。

はる:何個か作成して提出するような形?

めい:キャリアウーマン向けのキャッチコピーを4個、ビジネスマン向けのコピーを4個、そういうパートが5種類あって合計20個。1個のコピーで何円で、それが20個分だから何円、というような依頼になります。

はる:自分がつくったキャッチコピーが載っているのを見るとうれしいだろうね。

めい:うれしいうれしい。私が書いてるキャッチコピーはWEB広告のものなので時期が来れば変わっちゃうんですけど、それでもやっぱり、コピーが載っているのはうれしいです。

 

本当は出版業界の会社に就職したかった

はる:書くことが好きだなって思うようになったのは、いつから?

めい:書くのが好きだった姉の影響を受けて、小学2年生のときにシナリオを書きました。

はる:シナリオ?劇?

めい:そうそう。チラシの裏を2つ折りにしてホチキスで留めたのをいっぱい作って、うさぎのセリフ、なになにだよ、くま、なになに、という感じで。走って追いかけるとか一緒にバスに乗るとか。

はる:やばい。発想がかわいすぎる。

 

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めい:それから雑誌が好きになって、自分で作り始めました。チラシを切り取ってペタペタ貼って記事を書くんですけど、2B鉛筆で書くのでこすれて真っ黒になっていました。書いたあとはぐちゃぐちゃになってしまうんですけど、作る工程が楽しくてしょうがなかった記憶があります。

はる:中学高校では?

めい:英語が好きになって、翻訳がすごい好きで、教科書の英文の翻訳をしていました。普通に翻訳したら高校生だから単語の羅列になるんですけど、前後のシチュエーションで違う言葉にしてみるとか、1人で妄想して。

 

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こんな小学生、中高生、気持ち悪いですよねと話していためいちゃん。いやいや、微笑ましいエピソードに胸キュンです。

photo by 小西隆博

 

はる:大学はどういう系に?

めい:外国に関わるところであればと、海外の法律を学ぶというマニアックな学部でした。本が好きだったので就職活動は出版系が中心だったんですけど、すごい難しくて。

はる:出版業界、めちゃくちゃ人気で厳しいだろうからね。

めい:挫折をして、もう出版系は無理なんだなって思って、なんとか掴みとれたのが最初に入った広告の会社です。で、入ってみたら意外と営業が多いじゃないか!って。

はる:営業、大変そう・・・

めいテレアポして、アポイントが取れたら訪問して、受注していただく。私は営業やトークが得意というわけではないので人と喋るのが勉強になったし、就業時間の中でちょっとでも書く時間があれば自分の中で満足ができました。

はる:転職したのはどうして?

めい:忙し過ぎて、いつか結婚したらこの仕事は厳しいかもと思い事務職に転職することにしたんです。人事であればそれまでやっていた仕事と通じている部分もあったので。でも自分の言葉で綴るということをしていない時期が続いて、書きたい書きたい、もうダメだー、みたいな。

はる:それで今に至ります、なんだね。

  

クラウドソーシングでのWEBライターの仕事について

フリーで仕事をするにあたり、まずクラウドソーシングで始めてみるっていう方法があるけど、スキルアップやキャリアアップには繋がりにくいからやめておいた方がいいという意見もあって。

めいちゃんとしてはこのあたりで何か考えがあったりする?

私、実は仕事のことでモヤモヤしてライターになりたいと考えるようになった頃から、登録だけはしていんたんです。

え、そうなの!?

 

クラウドソーシングってざっくり言うと、登録していると仕事が受注できるWEBサービス。私自身もライターという職業は頭の片隅にはあって参考までに聞いてみたのですが・・・めいちゃん、具体的に教えてくれました。もう感謝しかない。

 

めい:最初はアルバイトのWEB広告を作成している企業さんのキャッチコピーを10個作って、いいですねってなって依頼が何度か来て、じゃあ外注でお願いしますという形になったんです。

はる:おお!さすが!

めい:でもキャッチコピーの仕事だけではまだ不十分なので、WEB記事を書くライターの仕事も。

はる:単価が安いっていう話も聞くけど・・・1文字1円、とか。

めい:今はひらすら量をこなして締め切りまでに書く能力を上げる時期で、単価を引き上げる方向にシフトするのはまだちょっと早いかなって。もうこれ以上は無理だ、というところまで受注するのが今の目標です。量が質を、というか。

はる:めいちゃんしっかり考えてるなぁ。

めいクラウドソーシングがいいなと思ったのが、一生懸命やると先方が評価してくれるんです。5段階評価で星印だったり。評価が高い人にスカウト依頼が来やすくなるのですが、就職系の記事を依頼いただいているところがあって、お客さんと相性が良くて書いてて楽しいです。

はる:お金になる記事と書きたい記事って、必ずしも一致していないと思うんだけど。そのあたりはどう考えてる?

めい:今は色々やってみようと金融の記事も書いているのですが単価は高いです。1記事書いたらそれなりの金額になるけど、難しいし書きづらい。悩んだり調べたりしていると時間がかかって、これ時給換算すると安くない?となることも多いです。

はる:調べて記事書くのってすごく時間かかるんだよね。

めい:求人や人事や社会保険は得意分野だから、負担なく何個も書ける。好きな記事だと仕上がりも早いし質もいいので、先方も満足で高評価してくれることもあります。どちらが収入への近道かと言うと好きな記事を書いていた方じゃないかと思っていて、最近は結果にコミットしていないです。

はる:結果にコミットしない(笑)

めい:記事はいっぱい書くんですけど、楽しいと思ったらすごいいっぱい書く、みたいな。

はる:フリーでやっていくにあたって、生活できそうだなという見込みについてはどう考えてた?

めい:1文字何円で1記事何円で、1日何記事書けば生活できる金額になるから、それをもう毎日やろうという考えでした。

はるクラウドソーシングからではなく、直接請け負っている仕事もそれなりにあると思うんだけど。

めい:求人広告や人事の仕事をしていたときの友人や紹介いただいたお客さんもいるのですが、すごくたくさん、何十人もいるわけではないので。でも単価も高いし、ライターとしてステージを上げていくということを考えたら、そういう通常のお客さんからの仕事を増やしていきたいです。

はる:やっぱり直接のお客さんからの仕事の方がいいんだろうね。でもどんなサービスも、どう利用するかはその人次第ってところかな。

 

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最近はブランド力のある化粧品のキャッチコピーを作ることになっためいちゃん。「モデルさんが素敵な、メジャーな化粧品の広告のキャッチコピーも書いてみたい」と夢を語っていました。

 

見る人はキャッチコピーの背景なんて考えない

はる:今後こうやっていきたい、とかいうことはある?

めい:広告のキャッチコピーを書くことが好きなので、できるだけコピーを書いていきたいです。

はる:広告のキャッチコピーって、どんなところがおもしろい?

めい:初めて広告を見る人が何を感じるか、何を思うかを考えるのが好きです。同じものでも子どもに伝えるためにはどういう言葉を選ぶか変わってくるし、ターゲットに合わせた言葉を、いかに組み合わせて伝えられるかということにけっこう関心があります。

 

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photo by 小西隆博

 

めい:よく美術館に行くのですが、絵ってきれいだなと思って興味があったら立ち止まるけど、興味がなかったら見ない。広告を見る人も、どんな気持ちを込めて作られたのかとか背景って考えないじゃないですか。あくまでその人が主観で見たときに、好きか嫌いかってことになるんで。

はる:私が美術館なんて全然行かないから、めいちゃん品があるなぁ。

めい:いやいや。何も考えずに、ほわーんとしてるのが好きなんです。無ですよ見てる瞬間。

はる:無(笑)

 

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photo by 小西隆博

 

はる:フリーになる前と後で心境の変化とかある?

めい:気が楽になりました。会社だと会社の方向性とか考え方があって、こういう広告は作れないよーということが起こるんですけど、今は提案ベースでは自由にさせてもらえるし、うまくいけばその提案がOKをもらえることもあるので。我慢することが少なくなりました。

はる:提案が採用されなかったとしても、思っていることを伝えられる場があるだけでもだいぶ違うしね。

めい:フリーになるってハードルが高く見えるし、生活するとなったらお金の問題って切り離せないので夢を置いてしまうんですけど、今は軸さえぶれなければ何とかなるんじゃいかなって、そんな気がしています。

はる:めいちゃんの作ったキャッチコピーが、何かの広告でどーんと載っているのを目にする日を楽しみにしています。ありがとうございました!

 

めいちゃんが手掛けたコピーなど

・KOSE化粧品『米肌』LP記事、スキンケア大学広告記事

・日本HP 『Spectreシリーズ』LP記事

アスクル 商品カテゴリーごとの3行の紹介コピー

www.askul.co.jp

 

めいちゃん執筆記事

minnkane.com

cardloan-shinsa.jp

 

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