始めた理由は、綺麗な人ばかりでヨガがやりづらかったから
「デブのデブによるデブのためのヨガ」。Instagramでヨガの写真を投稿している、高田耕嗣(こうし)さん、通称デブヨガさんにインタビューさせていただきました。
デブヨガさんは思わず笑ってしまうヨガのポーズなどをInstagramに投稿しています。
例えばこういう写真。「鳩のポーズ」
ちなみにヨガの鳩のポーズが分からない方のために…これが正統派の鳩のポーズ。美しい。
出典:さきヨガブログ
デブヨガさんと知り合うきっかけとなった、ヨガインストラクターの さきちゃん の写真です。
個人的には最高におもしろかったです、この動画。
普段は肩こりや体の歪みを整える、整体師さんです。インスタではフォロワーも多く、ヨガの投稿を始めて1年ほどで、ヨガのイベントへのお誘いがあったりヨガとは違った依頼もされるようになっています。
ヨガ未経験なのに、インスタで投稿をするようになった経緯
はる:デブヨガさんってイベントのお誘いがあるときって、講師というような形で依頼されてるんですよね?単に参加者というわけではなく。
デブヨガ:そうですね。先生として呼ばれることが多いんですけど、僕、ヨガ教えられないんですよ(笑)よく鳩のポーズリクエストされるんですけど、僕できないですよって言うのに、いや、できないからいいんですって言われて。できなくてもいい先生ってどういうことですか(笑)
はる:確かにイベントの講師紹介で「デブヨガ先生」って書かれてるの見たことあるなぁ。できないからいいって(笑)
デブヨガ:でも僕の投稿を見て依頼して下さってるわけだから、ちゃんと教えて欲しいわけではなく、その場を盛り上げて欲しいんですよね。
はる:前にちらっと、整体師の仕事をやってたからヨガを始めようって思ったっていう話を聞いたんだけど。
デブヨガ:働いてる整体院が、親会社がヨガの会社になるんです。それで会社というより、会社の人たちを理解したかったんです。仲良くなりたいというか。で、やろうと思ったんですけど、見学みたいのするじゃないですか。そしたら女性ばっかりで、かつ細い人が多いし。
はる:美意識の高い人が多そうだもんね。
デブヨガ:ほんとモデルさんみたいな人が多くて。ちょっとこう、自分の中で無理だなーって思って、だから家でやろうと。っていうのが始まりです。
はる:インスタのヨガのポーズは家で撮ってるものだしね。
デブヨガ:同じようにやりづらいと思っている人もいるだろうし、だったら家でやればいいし、そういうやりづらいっていうイメージを変えたいなっていうのがありますね。
はる:ひと昔からしたらヨガは一般的になってきているけど、まだまだの部分もあるかも。
デブヨガ:もう1つの理由が、自分の思っていることを表現してみたかったんです。それまで僕、表に出るタイプではなかったんですけど、けっこう僕のことをおもしろいって言ってくれる人がいるから、ちょっと出してみようかなと。
はる:デブヨガを始める前、こうしくんのことを、おもしろいって?
デブヨガ:そうですね。そう言ってくれる人がいるし何か表現したいなっていう思いが最初にあって、そしてヨガやりづらいなっていうのがたまたまタイミングが重なったんです。
はる:インスタを選んだ理由っていうのは?
デブヨガ:インスタって基本的におしゃれな写真を載せるツールじゃないですか。ヨガだと綺麗な場所で綺麗なポーズを撮ったりするんですけど、まったく逆をやってやろうと。そうすると、たまに変なのが混じってると、注目されると思ったんです。
はる:インスタで「ヨガ」で検索したら綺麗なお姉さんばっかり並んでるところに…あれ?って。
デブヨガ:太った兄ちゃんがいるぞ。しかもポーズができてないぞ。ドヤ顔で苦しそうな顔でやってる(笑)ちょっと異質なものが混ざっているとそれだけで目立つんで、僕、目立つことが大事だと思ったんです。
はる:発信する上で、見てもらうためにどうするかって大事だからね。
短所を長所に。辛くてもがんばろうって思ってもらえたら
はる:整体師さんになった理由は?
デブヨガ:ずーっと医療系の仕事で誰かの役に立ちたいというのは思ってて。というのも母親が看護師なんで看護師になりたかったんです。でも直接体を癒す整体師もおもしろいなって思って、そのための勉強ができる大学に行っていました。
はる:じゃあ進路を決める、高校の頃には医療系に進みたいって思ってたってこと?
デブヨガ:思っていたのは小学生くらいからですね。
はる:そんな頃から、えらいなぁ。普段は整体師さんをやってるからこそ、デブヨガをやってることに対して思うことはありますか?
デブヨガ:整体に来る人って、先生が良くしてくれるからって自分では何もしない人が多いんですよ。でも日本の医療費って大きな問題なんです。そして太っている人ほどリスクが大きいんです。ヨガは自分で取り組めるから、もし外でやりづらければ家でやればいいですし。
はる:さすがは医療系!
デブヨガ:そして僕、太ってることはコンプレックスというか、やっぱりいじられたりするじゃないですか。でも欠点が長所になる、こうやって生きてるやつもいるんだってことが分かってもらえたら、多少辛いことがあってもがんばろうって思ってもらえるかなっていうのもあります。
はる:おおー!そんなミッションが!
何か一言書いて下さいとお願いしたら、上記のような想いを込めて書いていただきました。
ちょっと気になって「副業OKなんですか?」と聞いてみたら、個人事業主だから問題ないそうです。お給料はもらってるけど、正社員ではなく個人事業主として雇われているのでご自身で納税等をしている、ということだそうで。そんな働き方もあるのですね。また1つ賢くなりました。
当初の心境…顔出ししてるし叩かれたらどうしよう
はる:ヨガのイベントへの参加って、何か自分からアクションしてた?それとも、先方からお声かけくれたような形?
デブヨガ:1番最初は遊びに来て下さいって連絡がきて、分かりましたって送ったら、先生としてって言われて。えっ、こんな感じでくるんだってびっくりしちゃいましたね。
はる:ヘー!
デブヨガ:そしてたぶん、最初の頃は大半の人は僕のこと分かんないんですけど、イベントに出てるとちょこちょこ信頼度が増してくるんです。
はる:インスタの投稿だけだったときとはまた見る目が変わるだろうしね。
デブヨガ:この間はヨガのイベントで知り合った人が別の人に、デブヨガってやつがいるんだぜって話してくれて、おもしろじゃんっつって、その方がスポーツメーカーの方でこれ投稿してよって製品いただいちゃって。
はる:へー!そんなことが!!
デブヨガ:ヨガのイベントに呼んでいただけて、最近はそういう商品の紹介も増えたんですけど、でも最初は誰も見なくてもずっとやろうって思ってました。
はる:最初はそういう心境だったんだ。
デブヨガ:続けることが大事だって思ったんで。ヨガの先生じゃなくても、例えばイベントの司会をやってくれとか、何か話があるだろうなと思っていて。ただ、やってみないと結果は分からないから、やり続けようって。
はる:デブヨガ1周年のときに、これデブがやったらおもしろいだろうなと思いつつ、いざ投稿しようと思ったらほんとにウケるのかって不安になったっていう話が投稿されてたけど。
デブヨガ:そこの葛藤えぐかったですよ。1時間くらい。文章も写真もできてると。これを押すのかどうか。顔出してるじゃないですか。そこの恐怖感もちょっとあったんですよね。そして普通のヨガと違うじゃないですか。そこをどう弁解しようか。何も弁解ができないんですよ(笑)めっちゃ叩かれたらどうしよう。そんな恐怖感はありましたね。
はる:実はそんなに葛藤してたとは。
デブヨガ:でも1回投稿してしまうともう大丈夫でした。慣れですね。
はる:私もデブヨガさんの投稿、毎回楽しませてもらってます。これからもインスタの投稿と、ますますの活躍楽しみにしています。ありがとうございました!
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